掲載日:平成28年2月2日
二度にわたる大津波が三陸を襲った明治から昭和初期にかけての時代は、日本の国語づくりにおいても重要な画期でした。明治期には様々な制度が近代化されましたが、「国語」という国家語概念も国語調査委員会のもとに整備が行われ、学校教育を通じて国民の間に広められてきました。地域的な「方言」に対して全国に通用する「国語(標準語)」という対立図式も、その時につくられたものです。
本報告会では、岩手県における学校教師たちの国語観の変遷と、明治期の「国語の発見」から昭和の大津波に前後する時期の「方言の再発見」までの歴史を、『岩手学事彙報』及び『岩手県郷土教育資料』等を中心とする教育関係資料からたどります。沿岸被災地である釜石からは、方言で昔話を語る漁火の会も駆けつけて、語りを御披露いただきます。
【主催・お問い合わせ先】
文化庁被災地における方言の活性化支援事業「おらほ弁で語っぺし発展編」事務局
(岩手大学教育学部国語教育科日本語学研究室内)
電話 019-621-6513