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ファイルNo.29「としょかん島の大冒険★
~すごろくでキャプテン・ライブラリーになるのは誰だ!?~」

掲載日:令和6年9月1日

イベント概要

開催日時
平成31年2月23日(土)14時30分から15時30分
場所
児童コーナー
広報
ホームページへの掲載、館内掲示
担当
児童担当スタッフ
対象
小学生から(未就学児でも兄弟や保護者と一緒であれば参加可能)
定員
先着20名(参加者多数の場合はチーム戦とする)
参加者
計19名(子ども 10名、大人 9名)

1、企画

こども図書館フェスティバル(2月1日~2月28日)の関連行事として実施。みんなで楽しくあそびながら、図書館の使い方が分かるようになる「すごろく」イベントです。

蔵書検索機はとても便利な道具ですが、請求票をスタッフに渡してしまえば、棚を見ないで本が手に入ってしまいます。しかし、棚に行けばシリーズの本は同じところに並んでありますし、探していた本の隣には、もっと分かりやすくて面白い本があるかもしれません。本の探し方が分からなかったり、蔵書検索機から離れなかったりする子ども達を見ていると、図書館の楽しみをひとつ逃してしまっているように思えるのです。

本をさがす楽しさを体験し、知りたい情報に自分でたどり着く達成感を、この企画をとおして味わってもらいたいと思います。

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2、準備

用意したもの

(1) イベントマスの作成

  • イベントマス

    イベントマス

すごろくを盛りあげるイベントマスでは、実際に書架へ行き、本を探すミッションをいれたいと考えていました。
ところが、次のような問題が出てきました。

  • 配架場所がわからない子もいる
  • 日本十進分類法は知らない子がほとんど
  • 配架場所と分類はマスに着く前に案内が必須
  • 小さな子でも理解できるのか
  • 参加者の年齢差

イベントマスではない他のマスを使って、分類の説明を試みましたが、必ず意図したマスに止まるとも限らず断念。おまけに、説明ばかりで子ども達が飽きてしまいそうでした。 そもそも、催事は幼児から低学年の参加が多いため、分類云々よりまず図書館の使い方を案内する方が先ではないか…。 そこで、試しに図書館でのルールを書き出してみました。そこに、「みんな ひとマスすすむ」など、指示を入れてみると、すごろくらしくなりました。

配架場所はすごろく内で説明しきれないので、はじまりのところでツアーを組み込むことにしました。すごろく会場まで案内をする道すがら、児童コーナーのフロアを案内しました。

分類は、ひとつのマスでひとつの分類を紹介し、該当する棚を探すミッションや、用意した資料の中から該当する本を選ぶミッションを入れ、分類や配架場所を知ってもらうことにしました。一度に覚えるのは難しくても、ひとつずつならどの子もできそうです。ただし、小さなお子様は、お家の人や兄弟とペアになってもらうことにしました。「この本のなかから3グループの本を選んで」というミッションでは資料が必要になるので、イベント前に忘れずに該当する分類の本を用意しておく必要があります。

(2) 問題カードの作成

図書館でよくある問い合わせや、予約などの図書館サービスを問題カードにして、「あいことばをいってからカードをめくってね」のマスで止まった子ども達に引いてもらいます。合言葉は、はじめのツアーの中で知らせておくことにしました。

  • 合言葉を言うマス

    合言葉を言うマス

問題カードはイベントマスとの差別化を図るために、難易度をあげて配点(何マス進めるか、どこのマスまで進めるか)も複雑にしました。配点はカードに描かれたイラストで分けたので、使用の際は、得点表も一緒に印刷してください。

本を探すミッションは、問題カードに加えることができました。参加者の様子を見て、難しい問題カードは抜いておくことができるので、小さな子でも参加できるようになりました。

(3) ツアーコースを練る

児童コーナーの手前に、集合場所を設けます。会場に向かいながら、フロアや分類について案内します。たくさん説明したくなりますが、小さな子どももいるので、案内は問題カードに出てくる棚を重点的に簡潔に行います。出発前に、合言葉の「本は内容ごとに10の分類に分けられている」を復唱してもらいます。ゲーム中も宝箱を開けるタイミングや、何もないマスに書いて、何度も言ってもらい印象付けました。分類はグループと言い換えても分かりやすいと思います。


  • ツアーの様子

(4) 景品の作成

1番でゴールした参加者には「キャプテン・ライブラリー」として海賊帽をプレゼント。参加者が多い場合は、チーム戦になるため1番でもらえる海賊帽も複数用意しました。今回は画用紙の四つ切りサイズで作りましたが、子どもの頭でも若干小さかったようです。メダルは参加賞です。参加賞を作る場合は、定員を設けるか、あまり負担にならないものにしておくことをおすすめします。今回はメダルを25個作成しました。


  • 海賊帽とメダル

  • 会場全体の様子

  • 問題カードと景品が入った宝箱

(5) 会場準備

児童コーナー全体にすごろくのコースを巡らせたかったのですが、他の利用者の妨げになるのと、スタッフの目が届きにくくなるため諦めました。

今回は、ミッションで子ども達が会場から離れる場面があります。サイコロを投げる順番が変動しそうなイベントもあるため、人数が多いと把握しきれません。当日の参加人数を見て、個人戦かチーム戦かを決めることにしました。

会場は、児童コーナーの中央にスペースをとりました。当初よりこぢんまりとした印象ですが、その周りをテーブルで囲み、応援席が作れました。他の利用者には、騒がしくなることを前以て周知する必要があります。

すごろくコースはフロアにゴザを敷き、その上にイベントマスとカラーペーパーをランダムに並べて作りました。土足でも良かったのですが、マスが汚れて読めなくなると困るので、靴は脱いでもらいました。もし、靴のままであればラミネート加工するといいかもしれません。

「○○の棚にタッチしてきて」のミッションもあるので、該当の棚には見つけやすいようにイラストを貼っておくことにしました。


  • 2分類のタッチ場所

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3、当日の様子

今回は、10名の方が参加してくれました。チーム戦にしようかとも思いましたが、ひとりひとりに体験してもらいたかったので、個々でチャレンジしてもらうことにしました。

図書館スタッフは3名で対応しました。書架へ行くミッションでは、担当ではないスタッフにも助けてもらう場面がありました。参加者の大半が6~7歳で、なかには未就学児もいました。姉妹が一緒に参加してくれたので、小学生の中でも一緒に遊ぶことができていました。

会場は少し狭かったかもしれません。参加人数が何名までなら対応できるか、ということばかりに頭がいき、参加者が増えれば、マスの上が窮屈になることに気付いていませんでした。実際に、複数の子が同じマスや、隣り合うマスにかたまってしまう場面がありました。マスもたくさん用意していたので、会場を広げ、十分なスペースを確保できれば良かったと反省しました。

誰かがイベントマスで止まると、みんなその子の周りに集まり、一緒にマスをのぞきこんでいました。他の子が当たったミッションでも、自分のことのように盛り上がっていました。他の子の分もあわせて、図書館のことを知ってもらえたのではないかと思います。

今回は他の利用者もいる中での開催でしたが、楽しそうな雰囲気に周りの子ども達も興味をひかれているようでした。イベント終了後も、すぐに撤収せず様子を伺っていると、イベント中は傍観していた子がこっそりサイコロを振ったり、宝箱を開けてみたりしていました。参加した子もなかなかすごろくから離れず、問題カードを引き直し「うーん」と頭をひねっていました。とても楽しんでもらえたようです。


  • マスとマスの間がせまい


  • 順番を待つ様子


  • 宝箱を発見! どちらを開けようか思案中


  • ミッションで棚をさがします。見つけたらタッチ!


  • 窮屈そうな子ども達


  • ゴールできて とっても嬉しそう


  • 案内看板

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